東京高等裁判所 昭和53年(う)1956号 判決
被告人 中村貞一
〔抄 録〕
記録によれば、被告人は、昭和五一年九月三〇日業務上過失傷害(変更後の訴因=業務上過失致死)、道路交通法違反の罪で浦和地方裁判所越谷支部に起訴され、同裁判所は、実質審理が終了した段階に至って、所論指摘の理由により、右事件の公訴提起は無効であるとして、昭和五二年一二月二〇日刑訴法三三九条一項一号により同事件の公訴を棄却する決定をなしたこと、本件は、右事件の再起訴事件であること、右公訴棄却にかかる事件について終始関与した裁判官が、本件の審理、裁判に関与したこと、が認められる。
しかしながら、右公訴棄却決定の裁判は、本件の原審裁判との関係では、裁判官の除斥に関する刑訴法二〇条七号所定の「前審の裁判」には該当しないから、右公訴棄却決定にかかる事件に関与した裁判官が本件の原審の審理裁判に関与したからといって、同法三七七条二号に該当するわけではない。
(堀江 森 中野)